渋沢栄一は、1840年に今の「埼玉県深谷市」の農家に誕生しました。幼い頃から家業である藍玉の製造・販売、養蚕を手伝いながら、父の教育方針のもと、武家の子と変わらないくらいの教養を身に付け、7歳になると従兄の尾高惇忠のもとで「論語」も学び始めました。
20代で尊王攘夷思想に目覚め、高崎城乗っ取り・横浜外国商館焼き打ちを計画しましたが、従兄の尾高長七郎からの説得もあって計画を断念し故郷をあとにします。京都にのぼった栄一は、後に江戸幕府第15代将軍となる一橋(徳川)慶喜に武士として仕えることとなります。
1866年、一橋慶喜が将軍・徳川慶喜となったのと同時に渋沢栄一も幕臣となり、 27歳の時、慶喜の弟徳川昭武に伴い、「パリ万国博覧会使節団の一員」としてフランスへ渡ります。
帰国後、日本で最初の合本(株式)組織「商法会所」を静岡に設立し、その後明治政府の大蔵省に仕官します。豊かな生家、博識な父や従兄の影響、海外視察の経験など、幸運にも恵まれた渋沢栄一は、その後さまざまな偉業を成し遂げていきます。
渋沢栄一は、日本で初となる銀行「第一国立銀行」の設立をはじめ、約500もの企業の設立・育成に関わりました。今も日本経済を支える大企業として存在するものも多いことから、渋沢栄一は「近代日本経済の父」と称されるのでしょう。
また、慈善家としての一面も持ち合わせ、「道徳経済合一説」のもと、約600もの社会公共事業、福祉・教育機関の支援と民間外交にも熱心に取り組み、数々の功績を残しました。
この度、大河ドラマ第60作「青天を衝け」の主人公である渋沢栄一の原点、埼玉県深谷市に大河ドラマ館がオープンしました。
館内では、ドラマで実際に使用された小道具や衣装の展示、撮影風景やキャストへのインタビューの上映、ストーリーやキャスト紹介のパネル等の展示、さらには渋沢栄一が生まれ育った家として創作されたセット展示や記念撮影ポイントなど、当時の暮らしぶりをはじめ大河ドラマの世界観を存分に体験していただくことができます。
今後、ドラマの進行に合わせて展示内容が更新される予定ですので、1年を通して楽しんでいただけるのではないでしょうか。
ぜひこの機会に深谷大河ドラマ館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
【開設期間】2021年2月16日(火)〜2022年1月10日(月・祝)
【開館時間】09:00~17:00(最終入館は閉館30分前まで)
【休館日】無休(※天候等やむを得ない場合は閉館する場合があります。)
【住所】〒366-0822 埼玉県深谷市仲町20-2
詳細は公式ホームページまたは公式Twitterをご確認ください。